インタビュー アイコン ホラー漫画賞審査員 小説家 乙一先生

乙一先生写真

――今回審査いただく漫画賞は40の部門、そしてこれまでにない賞金総額が話題となっています。本企画をお聞きになった時のご感想を教えてくださいますか?

乙:「一億円」という言葉のインパクトが印象的でした。40のテーマ別に賞を設けて漫画を募集するとのことですが、たくさんの応募があるテーマと、ジャンルの難しさから応募数の少ないテーマがありそうですね。どのジャンルを選ぶのか、という戦略が書き手側に求められそうです。面白い試みですね。

――審査員を引き受けようと思われた理由はなんですか?

乙:今回、ホラー漫画賞の審査員をお引き受けすることになりました。これまでは小説も含めて新人賞といった審査員のお話はお断りしてきたのですが、ちょうど最近、自分の中でホラー漫画を読みたいという欲求が膨れ上がっていたのです。自分でホラー映画を監督したり、ホラー漫画家と対談したりすることが重なったせいでしょうか。どんな原稿が読めるのか、今から楽しみです。

――漫画家、小説家といった職業はなるのも難しいですが、続けていくのはそれ以上に難しい印象があります。新人時代には苦労も多かったと思います。その際に頑張るべきこと、また、そういった時期を乗り越えるための心得などあればお聞かせください。

乙:僕は集英社の小説賞でデビューさせていただきましたが、受賞作はラッキーパンチのようなものでした。偶然に良いものが書けただけで、その後が続きませんでした。作品を生み出すための技術が圧倒的に足りなかったためです。なので当然、プロットを書いて当時の担当編集者に見せても、ボツの連続でした。そもそも小説家になりたいという欲求もなく、小説を書き続けられるという自信もなく、新人賞の賞金だけもらったら消えたかった。でも、新人賞の賞金には、「出版社による新人作家への将来に対する投資」という意味合いがあるようで、一作品だけで引退されたら怒られそうな雰囲気があったんですよね(笑)。だから苦しくても書き続けるしかなかったです。

――そういった苦しい時期に実践していたことはありますか?

乙:デビュー後は、なかなか良いものが書けずにボツばかりだったのですが、映画のシナリオ理論の本で勉強するようになってからは、少しずつ打率が上がっていきました。自分の中に眠っていた力の使い方が、正しくわかってきたというか。物語の三幕構成とか、ミッドポイントとか、そういったものを意識しながら執筆するようになったのが転機でした。また、プロットを担当編集者に読ませた際、その顔色をうかがうことで、世間に受け入れられる内容とはどういうものなのかを徐々に理解していけたのも大きかったかもしれません。ラジオのチューニングを合わせるかのような時期でした。

――自分がこれと決めたジャンルで大成するため、特に「新人」に必要なこと、大切なことはなんだと思いますか?

乙:そのジャンルが好きであること。同時に、そのジャンルに対して冷静であることが求められると思います。批評的かつ客観的な視点を保ち続けることができたほうが、成功しやすいのではないかな。

――ご自身の活動において刺激になった作品、また今回の漫画賞応募者におすすめしたいものなどありますか。

乙:祟山祟先生のホラー漫画『恐怖の口が目女』(リイド社)がぶっ飛んでいて面白かったですね。大変、刺激になりました。ホラーとギャグが渾然一体となって物語がドライブしていきます。まるでタランティーノの映画を観ているような感覚が味わえます。また、「小説家になろう」で無料のWEB小説を読み漁ってもいます。書籍化されていない作品の中にも、無視できない輝きを持った文章があり、自分もがんばらないといけないな、という気持ちにさせられます。現在も同時並行で二十作品くらいブックマークして、最新話が更新されると読んでいます。

――ホラー作品を創る上で、意識して入れ込んでいる要素などはありますでしょうか。

乙:ホラーに限らないのですが、自分が創作をする際、作品の冒頭で主人公が傷を負うように仕向けています。それは肉体的な怪我の場合もあれば、精神的な傷の場合もあります。読者は主人公の肉体や精神を通じて作品世界へと入っていきます。主人公の感じる痛みが、読者の感情移入をスムーズに促すわけです。これは簡単で即効性のある手法なのでおすすめです。冒頭で主人公の背負う傷の深さが、そのまま作品の深さに繋がっていくのかもしれないですね。

――ご自身が審査を担当される部門では、どういった作品に期待をしていますか? 

乙:常軌を逸した作品が読んでみたいです。これまで自分が世界だと思い込んでいたものに亀裂が入り、何かが侵食していくかのような、得体のしれない作品をお待ちしています。

――最後に応募者のみなさんへメッセージをお願いいたします。

みなさんの原稿を読むのが、今から楽しみでなりません。自分なりの恐怖と絶望を原稿の上に表現していただけたらと思います。

賞金総額

応募資格:プロ・アマ問わず/ページ数:50ページ以内/一作品につき一つの賞に応募可能です。

受賞作はとなりのヤングジャンプ ・ヤンジャン!アプリに掲載予定です。さらに優秀作品に関してはヤングジャンプ・グランドジャンプ・ウルトラジャンプ誌面に掲載される場合があります。また、大賞・準大賞・審査員特別賞の受賞者は2021年1月開催予定の授賞式にもご招待いたします。(※交通費の支給は大賞受賞者ご本人様のみとなります)

最終候補作投稿者にはヤングジャンプ定期購読デジタルが1年間無料となる特典もございます。


※各漫画賞ごとに審査のうえ、受賞作を決定します。
※受賞本数内訳は各審査結果により異なり、各漫画賞の賞金250万円の内訳は各漫画賞で異なります。
※全40漫画賞の賞金総額が最大で1億円となります。
※賞によっては条件の異なるものもございます。詳細は賞ごとの概要をご確認ください。
※商業媒体未発表(投稿サイトやSNSなどを除く)のオリジナル作に限ります。同じ作品を同時期に他の新人賞(web媒体含む)へ応募するのはご遠慮ください。
※受賞作品の出版権、上映・上演権、映像化権などの諸権利は集英社に帰属します。
※応募された個人情報は厳重に管理し、本企画遂行以外の目的に使用することはありません。本企画遂行後、速やかに破棄致します。

郵送の場合

宛先
〒101-8052
神田郵便局 郵便私書箱 第66号
「1億円40漫画賞」係
※返却原稿用封筒を同封してください。切手不要です。

<郵送用書式をダウンロードする>

記入事項
原稿の最終ページ裏に下記を記入してください。
■郵便番号
■住所
■氏名(本名とペンネーム)・年齢
■職業
■電話番号(都合の良い時間帯も)
■今までの投稿・掲載歴
■志望雑誌(ヤングジャンプ・となりのヤングジャンプ&ヤンジャン!アプリ・グランドジャンプ・ウルトラジャンプ)※複数回答可
■作品を投稿する賞名 ※一作品につき一つの賞に応募可能です

※手書きの場合はB4判の紙に黒インクか墨汁で描き、セリフは鉛筆で濃く書いてください。絵柄にかかる場合はトレーシングペーパーの上に。版面は270×180ミリ(右図参照)。

原稿サイズ
WEBの場合

応募フォームより必要事項を入力の上、原稿データをアップロードしてください。

原稿作成時のデータは指定なく自由に作成可能ですが、提出にはweb掲載用としてjpegもしくはpngファイルにてアップロードしてください。
原稿は原則として、アナログ原稿の版面に準じます。
B4サイズでプリントアウトされるように設定し、その際、上下左右20mm以上の余白が出来るように作成してください。
各ページに必ずノンブル(ページ番号)を記載してください。
ファイルサイズの上限は100MBです。
そのサイズを超える作品は、CD-Rなどに書き込み、プリントアウトを別途添えて郵送にてご応募ください。

アップロードするファイルは圧縮し、ファイル名は「(作品名の半角英数小文字).zip」でお願いします。
例)shinman.zip

各頁jpeg/pngファイルのファイル名は半角アルファベットのタイトル名+ページ数3桁でお願いします。
例)
shinman001.jpg
shinman002.jpg
応募作品はサイズを軽くしたデータでも可ですが、最終候補作に選出された場合、オリジナルデータを別途お送りいただく場合があります。

受賞作品はすべて「となりのヤングジャンプ」「ヤンジャン!」アプリに掲載いたします。
さらに優秀作品に関してはヤングジャンプ・グランドジャンプ・ウルトラジャンプ誌面に掲載される場合があります。

WEBで投稿する
あしたのヤングジャンプ投稿の場合

各漫画賞のリンクより、アカウントをお持ちの方は投稿フォームから「あしたのヤングジャンプ」規約に従って投稿してください。
投稿作品は通常投稿と異なり、賞の決定まで非公開となります。
ただし、すでに「あしたのヤングジャンプ」内で公開済みの作品の投稿や同一作品を別途投稿することは可能です。
最終候補に残った作者様には編集部からご連絡して、年齢・性別・住所・電話番号・志望雑誌をお聞きいたします。
またその際にオリジナルデータを別途お送りいただきますので保存しておくようお願いいたします。なお、選考結果発表日時は目安です。選考状況によって前後する場合があります。

あしたのヤングジャンプで投稿する
持ち込みの場合

持ち込みご希望の場合は、平日の13時~ヤングジャンプ編集部までご連絡ください。
YJ編集部TELL

東京都千代田区神田神保町3-13
集英社 週刊ヤングジャンプ編集部
地下鉄『神保町』駅(東京メトロ半蔵門線・都営新宿線・都営三田線)下車(A1出口より)徒歩2分。

地図
応募済みの作品の再投稿について

締め切りの延長に伴い、ご応募が完了している作品の再投稿を以下の通り受け付けます。

●郵送の場合/持ち込みの場合
郵送用封筒、もしくは原稿に付記されている住所に再投稿用の規定をまとめた書面をお送りいたします。書面の案内に従って再投稿申請をいただいた方に原稿の返却を行いますので、加筆・修正後、締め切りまでに再投稿をお願いいたします。

●WEB投稿の場合
修正した同作品の再アップロードをお願いいたします。同じ作品がアップされている場合、締め切り時点での最新の画稿にて審査いたします。

●あしたのヤングジャンプ投稿の場合
ご自身のダッシュボードの投稿作品一覧より随時差し替え、加筆を行うことが可能です。締め切り時点の画稿にて審査いたします。

応募資格・規約

■応募はプロ・アマ問いません。
■特別な規程のある賞を除きページ数は50ページ以内
■商業媒体未発表(投稿サイトやSNSなどを除く)のオリジナル作に限ります。同じ作品を同時期に他の新人賞(web媒体含む)へ応募するのはご遠慮ください。
■一作品につき一つの賞に応募可能です。
■受賞作品の出版権、上映・上演権、映像化権などの諸権利は集英社に帰属します。
■アナログ原稿は返却いたします。(返却先不明の場合は処分させていただく場合があります)

※応募された個人情報は厳重に管理し、本企画遂行以外の目的に使用することはありません。本企画遂行後、速やかに破棄致します。

審査員
ヤングジャンプ・グランドジャンプ・ウルトラジャンプ編集部&各賞審査員

締切
2020年7月31日(金)
※郵送の場合当日消印有効。

発表
本サイト・となりのヤングジャンプ ・ヤンジャン!アプリを予定。さらに優秀作品に関してはヤングジャンプ・グランドジャンプ・ウルトラジャンプ誌面に掲載される場合があります。

賞金
本サイト内の各賞詳細ページを参照してください。

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